◎保健体育領域の概要

 「今、子どもたちの『心』と『からだ』が心配だ!」とあちこちで聞かれます。従来からの「体力の低下」に加えて、「コミュニケーション能力の未熟さ」「飲酒・喫煙、さらに薬物乱用」等、子どもをめぐる問題状況は多岐にわたっています。このような問題に対して、保健体育科においても「心とからだを一体」と捉えた指導の重要性が指摘されています。

 保健体育の領域では、「運動・スポーツ」や「健康」に関わったこれからの教育について、学校教育はもちろんのこと家庭や地域等社会全体による教育を視野に入れながら、教育研究を進めています。

 具体的には、次の4分野からアプローチしていますが、各分野における専門的な教育研究とともに、現場における実践の改善を図るための教育研究を行っています。

 

◇体育学

 「体育とは?スポーツとは何か?」、この根源的問いに歴史的、原理的視点から迫る分野と「体育における子どもの心理」を解明する分野からなっており、体育実践に寄与する知見を集積しようとしています。

◇運動学

 「人間と運動・スポーツの関わり」について、運動生理学・バイオメカニクス・運動学の立場から究明する分野で、運動・スポーツの指導に役立つ知識を生産しようとしています。

◇学校保健

 青少年の飲酒・喫煙・薬物乱用、エイズ、生活習慣病等々の山積する健康問題の実態を明らかにし、「ライフスキル教育」「学校・家庭・地域の連携」「国際比較」といった観点から、」よりよく生きるための健康教育」への方途を探究しています。

◇保健体育科教育

 上記3分野から生産される諸知識や教育学的知識を「現場(授業実践)」に適用することによって、「体育授業」の持つ教育的可能性を具現化した創造的な授業実践研究に取り組むとともに、優れた授業に内在する法則性を見出そうとしています。